はじめまして、こんにちは。本日は甲府・祝殿にお越しくださった皆さま、そしてオンラインでご参加くださった皆さま、誠にありがとうございます。
私は七澤前代表と共に白川のおみちを受け継ぎ、高濱浩先生・安見晴子先生、そしてその教えを私たちに伝えてくださった中村新子先生、さらに遡れば、宮内忠正先生、高濱清七郎先生という尊い系譜の上に立たせていただいております。こうして皆さまの前でお話しできますことを、心より恐縮しつつ、深く感謝申し上げます。
昭和57年4月18日、七澤賢治前代表が白川のおみちを伝承する御神殿を建立し、そこで初めて小笠原先生の言霊神社もありながら、「白川のおみち」に出会いました。高濱浩先生が甲府にお越しになり、八畳の御神殿に「天之御中主神」をお祀りして始めたのが「家庭祭祀」です。以来、「七澤家遠津御祖神」「小島家遠津御祖神」として祭祀を継続してまいりました。家庭祭祀としてのはじまりを伝承し続けております。私が自分の営みを人に問われた際、高濱先生は「家庭祭祀をしております」と答えなさいと教えてくださいました。
「第七種神拝作法」で「天津神・国津神、遠津御祖神、産霊幸倍神」をお迎えします。「第六種」は、「荒魂、和魂、幸霊、奇霊、精霊」の伝授です。遠津御祖神を己が内に迎え、自らが白川のおみちの「伝え人」となる六種伝授の意義、その気づきこそが六種の核心です。
「祓いに始まり、祓いに終わる」「素直な心で神を迎え、慢心を戒める」これは高濱浩先生からいただいた教えです。高濱清七郎先生の言葉「草も木も、人もなおさら真砂子まで、神の社と知る人ぞ神」『沙庭』に記されたこの一句は、万物への畏敬を説いています。草を抜く時も花を植える時も、水・石に至るまで言葉をかけ、自然と語らう。それが白川のおみちの“技”であり、美しい生き方そのものです。自然と共生する心を伝え、そして歴史とご縁が続いています。
江戸から明治にかけての**「白川家門人帳」**には、全国各地で門人となられた方々のお名前が連なります。本日、六種伝授を受けられたお二人も、その尊い系譜に連なる新たな「伝え人」となられました。
花山天皇に始まる白川のおみちです。電子祝殿を通じ、世界へと言霊を発信する場は整いました。しかし命を吹き込むのは「人」です。慢心せず、場を整え、種をまき、花を咲かせるのは私たち一人ひとり。
「人の美しさは、その生き方に宿る。」真摯に生き、神と共に歩む姿こそ、白川のおみちの神髄だと信じ、未来へ継承の祈りを続けております。
本日の結びに、六種伝授にお越しくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。私どもは縁の下の力持ちとして共に歩んでまいります。どうぞ温かいご支援を賜りますようお願い申し上げ、挨拶といたします。
ありがとうございました。