改めまして、こんにちは。本日はようこそ、甲府の祝殿にお越しくださり、誠にありがとうございます。
私は、七澤前代表と共に、昭和57年4月18日、自宅の中に白川伯王家のおみちの御神殿をお祀りしたいという願いのもと、御神殿を建立いたしました。孝明天皇にお教えした学頭の方でいらっしゃる高濱清七郎先生の曾孫様にあたる高濱浩先生を、京都よりお迎えいたしました。当時はお榊の入手が非常に困難な時期でございましたが、高濱先生は、毎月のように京都からお榊を携えてお越しくださったのです。
その高濱浩先生より、次のように教えていただきました。「奥さま、この白川のおみちを習うということは、ご先祖の代表として自分がここにあり、先祖の皆さまと共にご修行をさせていただくという、意思表示なのです。拍手の一つひとつには意味があり、その音のもとに、皆が修行を喜ぶ。すなわち、ご先祖と共に喜ぶという気持ちが、拍手の中にあるのです。」
また、私の母は、たいへん信心深い人でございました。「久子ちゃん、お天道さまが見ているからね」そのように、幼い頃からよく言ってくれたものです。
私は「素直に生きたい」という思いを、小学校、中学校、そして卒業アルバムなどに、節目ごとに書き記してまいりました。高濱先生に初めてご指導いただいたときも、「私は、ずっと素直に生きたいと思ってきました」とお伝えしました。すると先生は、こうおっしゃいました。「本当に“素直に生きたい”という気持ちこそ、大切ですよ」
このおみちの修行を行う際には、どうしても様々な雑念が入りやすいものです。けれども、八畳の間で火打ちを打ち、身を整えて場に入る。そこには、「今日はどの神さまが…」といった思いを一切持たず、ただ素直な気持ちで臨む。その時、自然と修行は進んでいくのです。
高濱先生も、常々おっしゃっていました。「僕はね、ここに来るとき、“今日は何の修行をしよう”などとは考えていませんよ」、先生の師である中村新子先生のノートを電車の中でふと開いたとき、「ああ、これだ」と感じる。その気づきとともに、修行は自然と現れてくるのだそうです。つまり、「道はすでに開かれている」のです。その道に気づけるかどうかは、その人の心構え、そして日々の心得次第なのだと思います。
高濱先生からは、白川のおみちについて、二つの大切なことを教わりました。一つは、「祓いに始まり祓いに終わる」そしてもう一つ「慢心してはいけない」この教えを胸に、私は43年間、学び続けてまいりました。昭和57年から始まり、今年は令和7年、つまり昭和100年の節目の年でもあります。
「ここで100年でも200年でも守ってくださいね」そのように言われたおみちを、今こうして、皆さまと共に歩んでおります。ここまで来られたのは、皆さまのおかげです。この場は、決して私一人のものではありません。これは、日本、そして世界、さらには宇宙を守る「おみち」だと信じております。
七澤前代表も申しておりました。この白川のおみちを通じて、「言葉・言霊の道」が世界に広がり、平和が訪れる。いま、世界は混沌とした時代にありますが、だからこそ、祓いに始まり祓いに終わるという実践が、各人の中心軸を立て、日本、そして世界を良くしていく力になると信じております。
私は、命ある限り、このおみちをお伝えしてまいります。また、私は「場」を整えることを大切にしています。皆さまがここにお越しになったときに、「空気が澄んでいて、深く息が吸える」「風が心地よく吹いてくる」「鳥の声が聞こえ、木々が芽吹いている」そのよう感じられるような場を整えてまいります。43年目の場ではございますが、ここからさらに繁栄が続くことを願っております。
そして、自らのご先祖、遠津御祖の皆さまと共に、この白川のおみちを学んでいるという自覚を持ち、ぜひこの祝殿にお越しいただければと思います。本日は、大切な「七種の拍手」の伝授がございます。どうか、自らの心身に、この拍手をしっかりと刻み込んでいただきたいと思います。
オンラインでご参加の皆さま、そして会場にお越しくださった皆さまのご先祖、遠津御祖の皆さまも、「今日はうれしい」とお喜びになっていることでしょう。どうぞ今夜は、お赤飯を炊いてお祝いなさってください。本日は本当に大切な一日です。お越しいただき、誠にありがとうございました。これより、伝授が始まります。真摯に、そして素直な気持ちで受けていただければと思います。
本日は、ありがとうございました。